この記事は『PEAK PERFORMANCE 最強の成長術』についての書評です。
『PEAK PERFORMANCE 最強の成長術』は、ブラッド・スタルバーグさんとスティーブ・マグネスさんの著書。
2020年にダイヤモンド社から出版されました。
日常から高い生産性を追い求める方におすすめの書籍です。

本の3行紹介
科学的根拠に基づいた脳の効率的な使い方を学べる実践的な一冊。
ポイントは「負荷」+「休息」で、集中しやすくするための方法だけではなく、適切に休息する方法についても重点的に解説してくれています。
科学的根拠に基づいてわかりやすく解説してくれているので、日々の生産性に気を遣っている方におすすめです。
- 第1章 成長の方程式
- 第2章 絶対に成長に欠かせないこと
- 第3章 「たった一つ」にとことん集中する
- 第4章 「脳のスイッチ」を切り替える
- 第5章「休息」を最適化する
- 第6章 集中する
- 第7章 やめる
- 第8章 「目的の力」を使う
- 第9章 目的を見つける
個人的な3つの学び
本書を読んで得た、個人的な学びポイントを3つまとめます。
スキルは苦悩から生まれる
AIが普及した昨今では、大抵の問題については、すぐに答えが手に入ります。
ですが、すぐに答えを手に入れてしまうと、脳は成長しないそうです。
中学校と高校の数学の授業で、生徒たちを対象にある実験が実施されました。
- 半数の生徒:難しい問題を考えた後に教師からヒントが与えられる
- 残り半数の生徒:教師からすぐにヒントが与えられる
このように振り分けられた実験です。
その結果、最終的な試験では、問題と格闘した生徒の方が成績が良かったのだとか。
すぐに得た知識は単なる情報でしかなく、自身の頭で考える過程を挟むことで、はじめて自身の知恵になるということですね。
生産性を高めるシンプルなコツ
本書では、スタンフォード大学の元教授であるボブ・コーチャー氏のタスク術が紹介されています。
それは、一度に一つのことだけに集中するというシングルタスク術です。
ボブ・コーチャー氏の場合は、一日を1時間単位で区切り、すべての1時間に具体的な目標を定めています。
- 論文を500ワード書き進める
- 投資にふさわしいか企業研究をする
- スポーツジムで運動する
- etc…
こうして時間を区切り、それぞれに具体的なタスクを割り当てることで、「この時間はこれだけをやる!」という状況を作り出しているのです。
実際、企業が主体で行われた調査では、成績優秀な社員は「52分間仕事をする + 17分間休憩する」というパターンを繰り返していることがわかっています。
これは分野や職種は関係なく、ハードに仕事をした後に短い休息を取ると、脳がベストな状態に上がり、効率が良くなるそうです。
家の中を歩くだけでも意味がある
歩くことの効果はよく知られています。
朝散歩が良いとか、定期的な運動が良いとか、色々ありますよね。
ですが、屋内を歩くだけでもポジティブな効果があるという点は、実は意外と知られていません。
スタンフォード大学で行われた「散歩は想像力を活性化させるのか?」という研究では、屋外を歩くのはもとより、屋内を歩いたグループにも想像力の活性化が確認されています。
外を散歩できなくても、屋内を歩き回ったり、ルームランナーで歩くだけでも効果が期待できるとのことです。
また、ミシガン大学の研究では、風景写真をみるだけでも想像力がアップすることが分かっています。
さすがに外を歩いて直接自然に触れた方が効果は高いようですが、それでも、屋内で風景写真を見ながら歩くだけでもポジティブな効果があるのは朗報ですよね。
感想
高い生産性を発揮しながら、成長し続ける続けるための方法を解説している本でした。
トップアスリートなどのストーリーを交えつつ、科学的な根拠を踏まえて語られるため、とても読みやすかったです。
筆者曰く、成長の方程式は「負荷」+「休息」で、自分に合った負荷をかけつつも、きちんと休息を取ることが大事とのこと。
つまり、集中するときは集中し、休むときはしっかり休むという感じですね。
このあたりについて、単なる精神論ではなく、科学的根拠を明示しながら展開されていたので良かったです。
また、本書では休息を最適化するための方法も色々提示されています。
個人的には、屋内を歩くだけでも想像力が活性化する、という話が興味深かったです。
座って作業することが多いので、作業の合間合間でウロウロする時間を作ってみようと思います。
総じて、最近仕事や私生活で集中できてないと悩んでいる人におすすめの一冊でした。
まとめ
この記事では、ブラッド・スタルバーグさんとスティーブ・マグネスさんの著書である『PEAK PERFORMANCE 最強の成長術』の概要と感想をご紹介しました。
私を含め、PC作業をする人は、嫌でも生産性を追い求めなければならない部分があります。
本書は屋内で活動する人にも役立つ内容ですので、ぜひ一読して、より良い生産性をゲットしましょう。
