この記事は『できる人の人生のルール』についての書評です。
『できる人の人生のルール』は、リチャード・テンプラーさんの著書。
2019年にディスカヴァー・トゥエンティワンから出版されました。
人生を前向きに楽しむためのポイントが、見開きで111個まとめられている自己啓発本です。
- 人生を楽しむためのコツが知りたい方
- 小さな積み重ねで人生を前向きに捉え直してみたい方
- サクサク読める自己啓発本をお探しの方
本記事が、良書との素敵な出会いのきっかけになれば幸いです。
本の簡単な紹介
人生を前向きに楽しむ人になるためのポイントが2ページごとにまとめられた自己啓発本。
著者はリチャード・テンプラーさん。
このRulesシリーズはシリーズ50万部を突破しており、全世界で50言語に翻訳されているロングセラー。
どの国、どの文化でも応用できる、本質的な行動原則がコンパクトにまとまっています。
個人的成功のためのルールやパートナーと最高の関係を築くルールなど、全部で5つの章に分かれているので、ご自身の気になる章から読み進めるのがおすすめです。
この本を読んだ理由
年が明けたころ、今年こそ新しいことに挑戦しようと決意しました。
しかし、今までと同じやり方ではうまくいかないことは明白です。
ではどうしたら良いのか、と悩んでいたときに、「学ぶ」は「真似ぶ」というお話を耳にしました。
「それは一理あるな」と思いまして、まずは先駆者の事例を参考にしようと本探しを開始。
いつものごとく、書店に言ってぶらぶら本の背表紙やタイトルを眺めていたところ、本書を発見。
全世界でロングセラーになっている本とのことで、手に取ってみると、内容もコンパクトにまとまっていて良い感じ。
これならサクッと読めて、かつ参考になるかなと思いまして、そのまま購入した次第です。
印象に残った箇所
特に印象に残ったのは、第1章の「個人的成功のための55のルール」です。
今回はその中から、特に学びになったところをいくつかご紹介します。
飛び込む前に、水の深さを確認しよう
リチャード・テンプラーさんは、挑戦する前にリスク管理をしっかりしなさい、といった趣旨の発言をされています。
幸せな人生を送っている人は確かにリスクを取っていますが、ただやみくもに挑戦するのではなく、常に先を見越しているのだそうです。
よくあるビジネス本では、「失敗を恐れるな!」といった言葉をよく目にしますが、それをそのまま鵜呑みにしてはいけません。
なぜなら、失敗の中にも色々あって、一発で再起不能になるような大失敗もあり得るからです。
失敗は次の成功につながるから歓迎できるのであって、その失敗で挫折してしまっては本末転倒です。
そこで、リチャード・テンプラーさんは、挑戦する前のリスク管理をおすすめしているわけですね。
事前に避けられるリスクがあるのならば、顕在化する前に対応しておくのが良いに決まっています。
目の前に穴が空いているのに、そのまま直進するような行動は、挑戦ではなく、ただの蛮勇です。
かの孔子も、弟子の蛮勇を戒めたことがあります。
暴虎馮河して、死して悔ゆる無き者は、吾与にせざるなり
『論語』述而篇
(読み:ボウコヒョウガして、シしてクゆるナきモノは、ワレトモにせざるなり)
素手で虎に立ち向かったり、歩いて大河を渡ったりして、それで死んでも後悔しないような人とは、私は一緒に行動しない、という意味。
弟子の子路に対して、勇気と蛮勇を履き違えるなと戒めた言葉です。
難しいことに挑戦するからこそ、事前の準備を入念に行いましょう。
事前に想定できる懸念点を挙げ、それらへの対処法を準備しておけば、いざ何かあったときでも安心して対応することができます。
被害も小さくすることができるので、次の挑戦への影響も軽微にできますよね。
「できる人」になるために、事前のリスク管理はしっかり行いましょう!
毎日、自分だけの時間を作ろう
リチャード・テンプラーさんは、「毎日、自分だけの時間をつくる」ことをおすすめしています。
理想的には30分欲しいところですが、最低10分でも良いそうです。
そして、その時間は自分のためだけに使い、自分をリフレッシュさせて元気をチャージするための時間にしましょう。
とはいえ、「具体的にどうしたら良いの?」となりますよね。
リチャード・テンプラーさんは、ポイントは「何もしない」ことだと述べています。
何も考えず、何もせず、何も心配せず、ただ座っている。ただ生きている喜びをかみしめて、そこに座っている。それだけで良い
リチャード・テンプラー『できる人の人生のルール』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2019年
樺沢紫苑さんの著書で説明されていましたが、脳は何もしていないときに一番活動しているとのこと。
デフォルトモード・ネットワークといい、ぼーっとしている間に脳内では大規模な整理が進められるのだとか。
お風呂に入っているときなどに「ハッ!?」と閃いたりするのは、このデフォルトモード・ネットワークのおかげなんだそうです。
リチャード・テンプラーさんが仰っているのも、同じことだと思います。
ぼーっとする時間を作ることで脳内を整理し、エネルギーの充填とひらめきの促進を行うわけですね。
私も積極的にぼーっとする時間を作ろうと思います。
感じたこと・考えたこと
見開き2ページにポイントがまとまっていて、とても読みやすい自己啓発本だと思いました。
掲載されているのはどれもちょっとした考え方・行動のコツなので、日常生活に取り入れやすいのも良いですね。
基本的なレベルのポイントも掲載されているので、人によってはありきたりに感じるかもしれませんが、紹介されているルールは全部で111個もあるため、どんな人でも一つや二つは参考になる部分があると思います。
スモールステップで1つずつこなしていけば、人生を少しずつ変えていくことができるかもしれないな、と感じました。
サクッと読んで前向きな気持ちになれる良本だと思います。
まとめ
この記事では、リチャード・テンプラーさんの著書である『できる人の人生のルール』の概要と感想をご紹介しました。
人生には色々な苦労がありますが、自分の気持ちの持ち方一つで、辛い経験も学びに変わるのだと思います。
そこで得た学びを実践に活かし、さらに新たな学びを得る。
こういったポジティブなサイクルが回り始めるようになれば、人生を主体的に生きることができるのかもしれません。
とりあえず、私も自分にできることを一生懸命に頑張り、より良い明日に向けて歩み続けてみようと思いました。