この記事は『書く習慣〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜』についての書評です。

『書く習慣〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜』は、いしかわゆきさんの著書。

2020年にクロスメディア・パブリッシングから出版されました。

才能や技術よりも前に、とにかく「楽しく書く」ということにフォーカスした本です。

以下のような方におすすめ!
  • ブログやSNSへの投稿がなかなか続かない人
  • 文章を書くことが苦痛になってしまった人
  • これからアウトプットを頑張りたい人

本記事が、良書との素敵な出会いのきっかけになれば幸いです。

本の簡単な紹介

概要紹介

SNSでの「#1ヶ月書くチャレンジ」で有名なインフルエンサー、いしかわゆきさんの著書。

日記・SNS・ブログなどが「続かない」と悩む人のために、「努力・才能・技術」に頼らず「楽しく書く」ためのコツを教えてくれています。

いしかわゆきさんはnoteでの投稿が話題となった方で、note界隈では今でも「#1ヶ月書くチャレンジ」が人気です。

私もnoteで発信をしている一人として、とても尊敬しています。

本書はよくあるアウトプット本とは異なり、「とにかく自然体で楽しく書くこと」を目標にしているのが特徴です。

そのため、細かい文章術や「いいね」を集める方法、バズを生み出す秘訣などは書かれていません。

あくまで本書は、「書くこと」をもう一度楽しめるようになるための本なのです。

この本を読んだ理由

選んだ理由

noteでアウトプットを始めて1ヶ月くらいの頃。

始めたばかりで読者はおらず、スキ(いわゆる「いいね」のこと)もほとんどつかないことに苦しんでいました。

「私は何のために書いているんだろう……」と感じ、目的意識が迷子になってしまったのです。

最初は「noteで書くの楽しいかも!」と思っていたのですが、今ではほとんど増えないスキの数を眺めてため息をつくばかり。

「これはいかん!」と思い、モチベーションを上げるための本を探し始めました。

すると、たまたまSNSで「#1ヶ月書くチャレンジ」をされている方を発見。

何となく気になってみて調べてみたところ、どうやらnoteで発信されている方が発祥のようで、書籍も出版されているとか。

早速、近場の書店に行ってみたところ、いしかわゆきさんの本を見つけまして、すがるような思いで購入した次第です。

印象に残った箇所

印象的な箇所

特に印象に残ったのは、第1章の「言葉と仲良くなれば書けるようになる」です。

せっかくなので、今回はその中から、私の学びになった箇所をご紹介しますね。

本当に面白い文章を書くための、たった1つの秘訣

本当に面白い文章とは何でしょうか?

テンポの良い文章?それとも言葉選びが上手い文章?

人によって定義が異なってくるかもしれませんね。

ですが、いしかわさんは「その人の本音が書いてある文章」だと定義しています。

つまり、綺麗事ばかりが並んでいる文章ではなく、多少文体が整っていなかったとしても、その人の本音が書いてあって、その人の気持ちがダイレクトに伝わってくる文章が「面白い」としているのです。

X(旧:Twitter)でバズっているツイートもそうですよね。

その人の本音が書いてあるから、思わず「うんうん」と共感し、共感するからこそ、他の人にもシェアしてしまう。

本音だからこそ、「面白い!」という反応が得られるのです。

そのため、いしかわさんは「個人的な文章に対しては、文章の作法は忘れてよい」と主張しています。

文章の作法が整っていると綺麗ではありますが、日々何気なく使っていることばの方が「自分らしさ」が表れやすいからです。

ですので、思い切って普段しゃべっている言葉で書いてみるのもおすすめ、とのこと。

「うわぁ〜」と思ったら「うわぁ〜」とそのまま書く、というお話もあったのですが、そのくらいの勢いで書いた方が、素直な気持ちが伝わりやすいということでしょう。

私も油断すると、すぐに文章が硬めになってしまうので、もっと普段の自分の言葉遣いに寄せて書いてみようと思います。

感じたこと・考えたこと

読んだ感想

文章を書く上での気持ちの大切さを再認識させてくれる本でした。

読むと分かりますが、副題にある「文章力」とは「上手い文章」や「SEOに強い文章」を意味する訳ではありません。

一番大切なのは、「相手に自分の気持ちが伝わる文章」なのです。

私は「相手に伝わる上手い文章」を意識していたのですが、一番大切な「自分の気持ち」を忘れていたことに気づきました。

「自分の気持ち」を伝えるためには、文章に自分の思いを込めなければなりません。

そのためには、周りの目を気にしたり、締めの文章を凝ったりするのではなく、自分が思ったことをストレートに書くことが大事なのだと思います。

いつの間にか私は「人に見られるための文章」を書くようになっていて、自分の気持ちや感情を濁して文字にしていたんだなぁとこの本を読んで気づくことができました。

ブログに書く際も、無難な内容や表現になるよう気をつけていたのですが、本当に気にすべきところは「自分がどう感じたか」ということなんですよね。

これからは、もう少し自分の感じたことに寄り添って発信していこうと思います。

まとめ

この記事では、いしかわゆきさんの著書である『書く習慣〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜』の概要と感想をご紹介しました。

『論語』には以下のような言葉があります。

之を好む者は之を楽しむ者に如かず。
(読み:コレをコノむモノはコレをタノしむモノにシかず)

『論語』雍也篇

好きで続けているだけの人は、それを楽しんでやっている人に及ばない、という意味です。

noteの方で以前ご紹介した言葉ですね。

いしかわさんの仰っていることを読んで、大事なことは昔から変わらないんだなぁと思いました。

私も、自分が楽しむことを忘れずに、日々のアウトプットを続けていこうと思います。