この記事は『書く習慣〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜』についての書評です。

『書く習慣〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜』は、いしかわゆきさんの著書。

2020年にクロスメディア・パブリッシングから出版されました。

才能や技術よりも前に、とにかく「楽しく書く」ということにフォーカスした本です。

本の3行紹介

SNSでの「#1ヶ月書くチャレンジ」で有名なインフルエンサー、いしかわゆきさんの著書。

本書はよくあるアウトプット本とは異なり、「とにかく自然体で楽しく書くこと」を目標にしているのが特徴です。

日記・SNS・ブログなどが「続かない」と悩む人のために、「努力・才能・技術」に頼らず「楽しく書く」ためのコツを教えてくれます。

本の目次
  • 第1章:言葉と仲良くなれば書けるようになる
  • 第2章:習慣になれば書くのが楽しくなる
  • 第3章:ネタを見つけられると止まらなくなる
  • 第4章:ちゃんと伝わると嬉しくなる
  • 第5章:読まれるともっと好きになる
  • 第6章:「書く」ことが与えてくれるもの

個人的な3つの学び

本書を読んで得た、個人的な学びポイントを3つまとめます。

本当に面白い文章とは?

本当に面白い文章とは何でしょうか?

テンポの良い文章?それとも言葉選びが上手い文章?

人によって定義が異なってくるかもしれませんね。

ですが、いしかわさんは「その人の本音が書いてある文章」だと定義しています。

つまり、綺麗事ばかりが並んでいる文章ではなく、多少文体が整っていなかったとしても、その人の本音が書いてあって、その人の気持ちがダイレクトに伝わってくる文章が「面白い」としているのです。

X(旧:Twitter)でバズっているツイートもそうですよね。

その人の本音が書いてあるから、思わず「うんうん」と共感し、共感するからこそ、他の人にもシェアしてしまう。

本音だからこそ、「面白い!」という反応が得られるのです。

個人的な文章なら、綺麗な言葉で紡がなくても大丈夫

いしかわさんは「個人的な文章に対しては、文章の作法は忘れてよい」と述べています。

文章の作法が整っていると綺麗ではありますが、日々何気なく使っていることばの方が「自分らしさ」が表れやすいからです。

ですので、思い切って普段しゃべっている言葉で書いてみるのもおすすめ、とのこと。

「うわぁ〜」と思ったら「うわぁ〜」とそのまま書く、というお話もあったのですが、そのくらいの勢いで書いた方が、素直な気持ちが伝わりやすいということでしょう。

私も油断すると、すぐに文章が硬めになってしまうので、もっと普段の自分の言葉遣いに寄せて書いてみようと思います。

実はみんな、ひっそり読んでいる

SNSやブログに文章を投稿すると、やっぱり気になるのは読者からの反応です。

すでに固定ファンがいる場合はともかく、投稿を始めたばかりの間はなかなか反応をもらえなくて、悲しい気持ちになりますよね。

でも、いしかわさんは、いいねの数はあまり拘らなくても大丈夫、と述べています。

実際は「いいね」を押さずに読んでいる人が大多数を占めているからです。

私も経験がありますが、面白い記事を読んだときに限って、そのままおすすめされた別の記事に移動してしまうことがあるんですよね。

企業側のおすすめの精度が高ければ高いほど、こういった現象は多いのではないかな、と思っています。

感想

文章を書く上での気持ちの大切さを再認識させてくれる本でした。

読むと分かりますが、副題にある「文章力」とは「上手い文章」や「SEOに強い文章」を意味する訳ではありません。

一番大切なのは、「相手に自分の気持ちが伝わる文章」なのです。

私は「相手に伝わる上手い文章」を意識していたのですが、一番大切な「自分の気持ち」を忘れていたことに気づきました。

「自分の気持ち」を伝えるためには、文章に自分の思いを込めなければなりません。

そのためには、周りの目を気にしたり、締めの文章を凝ったりするのではなく、自分が思ったことをストレートに書くことが大事なのだと思います。

いつの間にか私は「人に見られるための文章」を書くようになっていて、自分の気持ちや感情を濁して文字にしていたんだなぁとこの本を読んで気づくことができました。

ブログに書く際も、無難な内容や表現になるよう気をつけていたのですが、本当に気にすべきところは「自分がどう感じたか」ということなんですよね。

これからは、もう少し自分の感じたことに寄り添って発信していこうと思います。

まとめ

この記事では、いしかわゆきさんの著書である『書く習慣〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜』の概要と感想をご紹介しました。

『論語』には以下のような言葉があります。

之を好む者は之を楽しむ者に如かず。
(読み:コレをコノむモノはコレをタノしむモノにシかず)

『論語』雍也篇

好きで続けているだけの人は、それを楽しんでやっている人に及ばない、という意味です。

noteの方で以前ご紹介した言葉ですね。

いしかわさんの述べていることを読んで、大事なことは昔から変わらないんだなぁと思いました。

私も、自分が楽しむことを忘れずに、日々のアウトプットを続けていこうと思います。