この記事は『結局、人生はアウトプットで決まる』についての書評です。
『結局、人生はアウトプットで決まる』は、中島聡さんの著書。
2018年に実務教育出版から出版されました。
マイクロソフトの伝説と呼ばれたプログラマーによる、AI時代を生き抜くためのセルフブランディング術について解説された良書です。
- アウトプットに興味があるけれど、二の足を踏んでしまっている方
- ブログやSNSを始めたものの、いまいち上手く運用できていない方
- セルフブランディングのために有効なアウトプット方法を知りたい方
本記事が、良書との素敵な出会いのきっかけになれば幸いです。
本の簡単な紹介
Windows95を作った伝説のプログラマーである中島聡さんの著書。
アウトプットのやり方からテーマの探し方、さらにはおすすめの文章術の本なども紹介されています。
中島さんのこれまでの実体験に基づいたエピソードが語られており、非常に興味深いです。
特に、「書く」だけではなく、「話す」にもフォーカスが当たっているところがミソ。
かの有名なTEDでの公演エピソードは必見。
ネット上でアウトプットする際に気をつけるべき点も解説されているので、アウトプット初級者におすすめだと思います。
この本を読んだ理由
アウトプットの入門書を読み終えて、次のステップアップを図ろうとしていたときに出会いました。
それまでネット上の情報をメインに手探りで進めていたのですが、イマイチしっくり来ず。
やはり何かしら1冊本を読んで、体系的に整理し直した方がいいかなと感じていたんですよね。
そんなとき、同僚から、エンジニア界隈でも有名な中島聡さんの著書を紹介してもらいました。
書店でパラパラ確認してみたところ、中島さんの経験談に基づくノウハウが色々紹介されていたので、「ステップアップに良さそう!」と思い、そのまま購入した次第です。
印象に残った箇所
特に印象に残ったのは、chapter6の「みんなが一番知りたい「続ける」技術」です。
せっかくなので、今回はその中から、私の学びになった箇所をご紹介しますね。
あなたのアウトプットが続かないたった一つの理由
中島さん曰く、アウトプットが続かない理由は、そもそも「テーマがあなたにとって魅力的ではないから」とのこと。
「プログラミングスクールが流行っていて儲かりそうだし、とりあえずプログラミングについて調べて記事にまとめるか!」といった程度では、残念ながら現在のネット上では通用しません。
似たような競合はあちこちに存在しますし、なにより本当にプログラミングが好きな人たちと比べると、熱量の部分で圧倒的な差ができてしまいます。
差ができると成果も出なくなるので、結果的に面白くなく、気づけばやめてしまうことになるでしょう。
何事もそうですが、「〇〇をしたい!」という強い目的意識があることで、勉強や執筆に身が入り、継続することにつながるのです。
中島さんは、「アウトプットでも同じで、無理に習慣化したり、毎日同じ時間にアウトプットしようとするなど、形から入ってもうまくいかない」と述べています。
そこで重要になってくるのが、自分にとって魅力的なテーマを選ぶことなのです。
魅力的なテーマ選びのコツ
継続してアウトプットするには魅力的なテーマ選びが重要、とのことですが、それではどのようにして「自分にとって魅力的かどうか」を判断すれば良いのでしょうか?
中島さんのおすすめは、いろいろと小さくアウトプットしてみること、だそうです。
試しにアウトプットしてみて、そのテーマがつまらなければ、今後も続く可能性は低いでしょう。
もしも3日坊主になってしまったとしても、それはあなたが悪いのではなく、テーマ選びが良くなかっただけなのです。
逆に、そのテーマが好きで好きでたまらなくて、誰に言われずとも自然とアウトプットしてしまうようなものであれば、それがあなたにとって魅力的なテーマ、ということ。
中島さんは、そういったテーマに出会うためにも、気になるものには積極的に手を出した方が良い、としています。
私自身もいろいろ迷走したものの、いまでは「古典や歴史」をテーマにして、noteで日々発信を続けています。
それもこれも、中島さんの教えに従ったからです。
自分が好きなものだと、取り組むのにそんなに抵抗を感じないんですよね。
これからアウトプットを長く続けていこうと思っているのであれば、向き合うハードルが低いかどうか、というのは特に重要になってくると思います。
感じたこと・考えたこと
元マイクロソフトの著名エンジニアである中島さんの本ですが、内容はエンジニア以外の人にもとても有益なものだと思います。
私自身も、一ブロガーとして、この本から多くのことを学びました。
上で紹介した内容以外にも学びが多くあり、特に「良いプレゼン」に関する解説は一見の価値ありです。
TEDに登壇した際の経験談を踏まえつつ、「伝えたいこと」を「伝えたい相手」に伝える方法を説明しているのですが、これは日々の会議やコミュニケーションにも活かせるものだと思いました。
私も会社の勉強会でスライドを用意して喋ったことがありますが、その前に読んでおけばよかったと後悔したくらいです。
ブログ等へのアウトプットだけではなく、プレゼン等の参考にもなる良本でした。
中島さんはブログだけではなく、メルマガ等も発行されているので、そちらもアウトプットの参考にしたいなと思います。
まとめ
この記事では、中島聡さんの著書である『結局、人生はアウトプットで決まる』の概要と感想をご紹介しました。
中島さんは、ご自身のアウトプットがきっかけで大きなチャンスを得たそうです。
現代は誰もが気軽にアウトプットできる世界なので、中島さんのころよりも、アウトプットのハードルは低いでしょう。
アウトプットする際には、「何を書こうかな?」とか「変なコメントが来たら嫌だな」とか、いろいろ考えてしまうと思いますが、本書にはテーマ選びから炎上対策まで、アウトプットに関する幅広い内容が記載されています。
一つ一つが中島さんの実体験をベースにした実践的なものなので、アウトプットに悩んでいる人はぜひ一読してほしいです。
アウトプットを続けることで得られるメリットは計り知れないので、まずは本書から一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?