この記事は『学びを結果に変える アウトプット大全』についての書評です。

『学びを結果に変える アウトプット大全』は、樺沢紫苑さんの著書。

2018年にサンクチュアリ出版から出版されました。

脳科学に裏付けされたアウトプットの極意を、分かりやすい解説とともにギュギュッと詰め込んだ良書です。

本の3行紹介

精神科医やSNSのインフルエンサーとして多方面で活躍されている樺沢紫苑さんの著書。

豊富な医学的研究をもとに、脳科学の観点からアウトプットのポイントをいろいろ教えてくれます。

「大全」の名の通り、あらゆる種類のアウトプットに対応できるので、アウトプットに悩んだらとりあえずこの本を手に取ってみればOK、という安心感のある本です。

本の目次
  • CHAPTER1 アウトプットの基本原則
  • CHAPTER2 科学に裏付けられた、伝わる話し方
  • CHAPTER3 能力を最大限に引き出す書き方
  • CHAPTER4 圧倒的に結果を出す人の行動力
  • CHAPTER5 アウトプット力を高める7つのトレーニング法

個人的な3つの学び

本書を読んで得た、個人的な学びポイントを3つまとめます。

2週間で3回以上のアウトプットが長期記憶への道

2週間で3回以上アウトプットすると、長期記憶として保存されやすくなるそうです。

そもそも、記憶した情報は海馬に保存されますが、その期間は2~4週間しかありません。

記憶した情報が期間内に何度も使われると、脳はその情報を重要だと判断し、側頭葉に移動するため、長期保存されることになるのだとか。

感想を積極的に話すべし

感想を話すと脳は活性化し、記憶の増強、定着に大きく貢献するそうです。

感想を誰かに伝えるだけで、記憶の振り返りにもなるので、一石二鳥ですね。

「感想を話す」ときのコツは、「自分の意見」「自分の気づき」をひとつでいいので盛り込むこと。

自分がどう思い、どう感じたのかが、「私らしさ」になります。

自分の人生の優先順位を決めよう

樺沢さん曰く、自分の人生における優先順位を決めて、それに沿わない物は即断ることが大事とのこと。

自分の中で優先順位を決めていないと、結果的にアウトプットに当てるための時間が取れなくなるからです。

しかも、自分の目標と関係ないことを引き受けてしまうと、それ以上にデメリットも多くなってしまいます。

優先順位を決めないことによるデメリット
  • ストレスが溜まる
  • 自分の時間が減る
  • 他にも仕事を引き受けることになる
  • モチベーションが下がる

これは私もめちゃくちゃ経験があります。

やりたくない仕事を上司から引き受けてしまい、残業までして頑張ったものの、いざ帰ろうとすると電車が止まってて帰宅難民になったり。

行きたくない飲み会の誘いを断りきれず、仕方なく行ってみたところ、お酒が飲めないので、周囲のハイテンションについていけずに気持ち悪くなったり。

でも、断るのってなかなか難しいんですよね。

そんな方に向けて、樺沢さんは以下のように2つのポイントを提示しています。

より良く断るためのポイント
  • 断る場合は悩まずに、即断ること
    • ちょっとでも悩むと、断る明確な理由がないことが相手に伝わってしまう
  • 断りの公式を使おう
    • 例:「すみません。選んでいただいて大変ありがとうございます。本日、子供の送迎があるため、残念ながらお引き受けできません。明日の午前中でしたら終わらせることができるのですがいかがでしょうか?」

これを知って以来、私は自分の目標に関係しないお誘いは即座に断るようにしました。

最初は、断ると相手との関係性が悪くなってしまうかなと思っていたのですが、実際はそんなこともなかったので本当に良かったです。

感想

見開き2ページにぎゅぎゅっとアウトプットのコツが詰まっているので、どこから読んでも役に立つ、まさしく「大全」だと思いました。

ビジネス書らしく、読んですぐに使えるテクニックが満載なので、とりあえずアウトプットに悩んだら読むのがおすすめです。

参考図書もしっかり記載されているので、次の読書に繋がりやすいところも良いですね。

実は、この記事を書くにあたって再読したのですが、前回読んだときとは異なる気づきを得ることができました。

一冊で二度も三度も学ぶことができる良書ですね。

最近はインプットに偏っていたので、アウトプットの比率を上げていこうと思いました。

それから意外だったのが、ぼーっと過ごすことも大事だということ。

最近は時間的にも心理的にも余白がない生活が続いていたので、疲れたときにはボーッと過ごしてみようと思います。

まとめ

この記事では、樺沢紫苑さんの著書である『学びを結果に変える アウトプット大全』の概要と感想をご紹介しました。

アウトプットは一日にしてならず。

ですが、一歩目を踏み出すのは今すぐにでもできます。

SNSに読書メモを投稿しても良いですし、私のようにブログに書いても良いでしょう。

大事なのは、とにかくどこでも良いのでアウトプットを始めてみることです。

最初は「難しいな」とか「何を書いたらいいかわからない」となってしまうかもしれませんが、誰もが通る道なのでご安心を。

いきなり長文を書くのは難易度が高いので、まずはX(旧Twitter)などに一言二言投稿するのが良いと思います。

何を書くか悩んでいる方は、私のように本の感想がおすすめです。

自分にとってとっつきやすいテーマで、まずは一歩を踏み出してみましょう。

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