この記事は『GRATITUDE 毎日を好転させる感謝の習慣』についての書評です。
『GRATITUDE 毎日を好転させる感謝の習慣』は、スコット・アランさんの著書。
2022年にディスカヴァー・トゥエンティワンから出版されました。
「感謝すること」に込められた前向きな力を、分かりやすい言葉と例で解説してくれています。
- 日々を前向きに生きたいけれど、どうしたらいいか分からない方
- 最近何だかネガティブなことが多くて困っている方
- 人生を前向きにする習慣を求めている方
本記事が、良書との素敵な出会いのきっかけになれば幸いです。
本の簡単な紹介
感謝の心がもたらすポジティブな影響について書かれた本。
感謝に関する研究成果も適宜紹介してくれるので、安心感があります。
要所要所で、心に染み込む偉人の名言も記載されているので、名言好きにもおすすめ。
感謝することはいつでもどこでもできるので、「日常を変えたいけれど、何をしていいかわからない」という人に特におすすめな本だと思います。
ページ数は200ページほどなので、空き時間にサクッと読める分量なのも良いですね。
この本を読んだ理由
ちょっと仕事で苦しい時期が続き、気持ちが下降気味でした。
なんとか対処しなくてはと思っていたものの、時間も体力もなく……。
どうしようかなと悩んでいたところ、帰り道に寄った本屋さんで、本書が平積みされているのを発見。
「そういえば、最近あんまり感謝してないなぁ」とぼんやり思ったので、せっかくならとそのまま購入してみました。
コンパクトなサイズ感で持ち運びやすいのも、購入の決め手でしたね。
印象に残った箇所
特に印象に残ったのはPart1の「感謝の心がもたらす多くの恩恵」です。
せっかくなので、その中から個人的に「なるほど」と思ったものを簡単にご紹介します。
感謝するとメンタルに良い影響を与える
2019年のドイツの研究で、「感謝の心を育むとネガティブな思考を抑え、考えすぎを防ぐことができる」ということが明らかとなったそうです。
私も一人反省会をしがちなので、ネガティブ思考を抑えてくれるのはとても良いなと感じました。
他にも、心理学者のロバート・エモンズ博士とマイケル・マクロー博士による研究では、「感謝するとポジティブ思考が優位になり、不安が和らぐ」という結果が出たとのこと。
実験の内容としては、就寝前に感謝していることをリストアップさせる、というもの。
いわゆる感謝日記ですね。
この作業を数週間続けたところ、被験者たちはより熟睡しやすくなり、目覚めのスッキリ感も向上するようになったとか。
ストレスが溜まると睡眠の質も低下しやすくなるので、これは私としても嬉しい情報でした。
就寝前の感謝日記、とてもおすすめです。
感謝すると身体も元気になる
感謝の効能はメンタル面だけではありません。
カリフォルニア大学サンディエゴ校のポール・ミルズ教授の研究では、「普段受けている恩恵に感謝すると、心不全のリスクのある患者たちの心臓の機能が向上する」ということが明らかとなりました。
つまり、身の回りのことに感謝する習慣を持つと心肺機能が向上する、ということですね。
これだけでも十分すごいことですが、なんとこの他にも以下のような良い効能があるそうです。
- 心肺機能が向上する
- 血圧が安定する
- 精神疾患にもかかりにくくなる
- ドーパミンとセロトニンのレベルが上がる
この話を知ったとき、実は「感謝」は万能薬なのではないか、と思ったりしました。
すごい効能ですよね。
私も日頃から感謝の心を持つように心がけていこうと思います。
感謝の名言
本書にはさまざまな名言が掲載されているのですが、このPart1「感謝の心がもたらす多くの恩恵」にもいくつか名言が掲載されています。
個人的にこの章で一番良かった名言は、ブッダの名言です。
人はみな生きていることに感謝を捧げるべきである。たとえ今日、多くを学ばなかったとしても、少しは学んだのだから。たとえ少しも学ばなかったとしても、病気にはならなかったのだから。たとえ病気になったとしても、死なずにすんだのだから。
ブッダ
どんな平凡な日常だったとしても、今日も健康に過ごすことができたということ自体に感謝しなさい、という名言ですね。
私もよく「今日は何にも良いことなかったなー」とぼんやりすることがあるのですが、ブッダの言う通り、「今日を無事に過ごすことができた」ということに感謝しなくてはいけないなと思い直しました。
本書では、このほかにも、感謝にまつわる色々な名言が紹介されています。
感謝について学びながら、ご自身の座右の銘を探してみても面白そうですね。
感じたこと・考えたこと
感謝することが心身に良いことは他の本でも読んだことがあったのですが、本書を読んで改めて感謝の心の重要性を再認識することができました。
若干スピリチュアル気味な箇所はあったものの、基本的には科学的なエビデンスに基づいており、感謝の心を育むためのワークやアクションも用意されていたので、日常に取り入れやすかったです。
ビジネス書として読むのではなく、哲学や禅などに関する本を読むつもりで手に取ると読みやすいかもしれません。
感謝することは心にも体にも周囲にも好影響を与えるので、積極的に取り組んでいきたいなと思いました。
まとめ
この記事では、スコット・アランさんの著書である『GRATITUDE 毎日を好転させる感謝の習慣』の概要と感想をご紹介しました。
感謝の気持ちが人生を前向きなものにしてくれます。
身の回りの小さなことに目を配り、周囲の物事に「ありがとう」を言える人になりたいですね。
私もこの本を読んでから、寝る前に感謝日記を書くようになりました。
そのおかげかは分かりませんが、以前よりも身近な幸運に気づきやすくなったように思います。
些細な変化かもしれませんが、その些細なことの積み重ねが、人生を豊かにしてくれるのではないでしょうか?
ぜひ皆様も感謝の習慣を取り入れてみてくださいませ。