この記事は『ウォーレン・バフェットの「仕事と人生を豊かにする8つの哲学」 資産10兆円の投資家は世界をどう見ているのか』についての書評です。

『ウォーレン・バフェットの「仕事と人生を豊かにする8つの哲学」 資産10兆円の投資家は世界をどう見ているのか』は、桑原晃弥さんの著書。

2021年にKADOKAWAから出版されました。

世界的に著名な投資家、ウォーレン・バフェットが大事にしていることを知りたい方におすすめの書籍です。

本の3行紹介

経済・経営ジャーナリストである桑原晃弥さんの著書。

バフェットのこれまでの発言から、バフェット自身の哲学をわかりやすく紐解いています。

バフェットを含む著名な投資家の著作から、さまざまな言葉も紹介されているので、他の書籍への起点としても活躍する本です。

本の目次
  • 序章:「オマハの賢人」バフェットはなぜ勝ち続けられるのか
  • 哲学1〈バフェットの見方〉:短期ではなく「圧倒的長期」でものを見る
  • 哲学2〈バフェットの考え方〉:周りの声に惑わされず、自分の頭で考える
  • 哲学3〈バフェットの守備範囲〉:自分の「能力の輪」を決して出ない
  • 哲学4〈バフェットのリスク対策〉:原則は「損をしない」こと
  • 哲学5〈バフェットの習慣〉:一度身につけたルールは絶対に守り抜く
  • 哲学6〈バフェットのお金のルール〉:毎年着実に成果を上げ、社会に還元する
  • 哲学7〈バフェットの時間管理〉:決して無駄遣いせず、使うべきところには徹底的に
  • 哲学8〈バフェットの自分磨き〉:良い人生はお金では買えない

個人的な2つの学び

本書を読んで得た、個人的な学びポイントを2つまとめます。

自分の責任で自分のために行動する

バフェットさんは以下のように発言しています。

「人がどうふるまうかを大きく左右するのは、内なるスコアカードがあるか、それとも外のスコアカードがあるかということなんだ。内なるスコアカードで納得がいけば、それが拠り所になる

『ウォーレン・バフェットの「仕事と人生を豊かにする8つの哲学」 』p.95より

「マンガーは考えた。”ぼくにとっていちばん大事な顧客はだれだろう”と。そしてそれは自分自身だと確信した。そこで、毎日一時間、自分のために働くことにした。早朝にそのための時間をもうけ、建設や不動産開発の仕事をしたんだ。だれしもこれを見習い、まず自分自身が顧客になり、つぎに他人のために働くべきだ。一日一時間を自分に充てるべきだ」

『ウォーレン・バフェットの「仕事と人生を豊かにする8つの哲学」 』p.227より

自分の内なる評価軸に従い、まずは自分のために行動することを大切にしているのです。

私はついつい自分のことを後回しにする癖があるので、自分の中で基準を決めて、自分のための時間を最優先で確保していこうと思います。

人間は失敗して当たり前

バフェットさんは、投資において判断ミスをゼロにするのは不可能だと考えているそうです。

人間が失敗するのは当たり前だと想っているので、いつまでもクヨクヨ悩むことはしません。そんなことをしても何の意味もありませんからね。明日という日があるんです。前向きに生きて、次のことを始めたほうがいいんです」

『ウォーレン・バフェットの「仕事と人生を豊かにする8つの哲学」 』p.142より

市場動向や周囲の意見に流されず、あくまでも自分で調べ、自分で考え、自分で納得したうえで判断を下す。

そのため、仮に失敗したとしても、後悔することが少ないのだとか。

私も見習っていきたいところです。

感想

世界一有名な投資家、ウォーレン・バフェットの考え方を紹介した本でした。

バフェットのこれまでの発言やエピソードを取り上げながら、バフェットが大事にしている哲学を8つ教えてくれます。

バフェットは投資家ではありますが、彼の人生訓は普遍的な価値あるものばかりなので、普段投資をしない人にとっても有益だと思います。

私は、本書で挙げられている8つの原則を通して、「リスクを極力避けながら、自分の責任において意思を決定し、一歩ずつ前に進んでいく」というバフェットの知恵を学ぶことができました。

本書では様々な書籍から、バフェットをはじめとする一流の投資家の言葉が紹介されているので、今度はそれらの書籍を実際に手に取ってみてもいいかもしれません。

欲を言えば、本書で取り上げられている書籍の一覧とかが巻末にあれば嬉しかったなと思います。

バフェットの名前くらいは知っているけれど、彼がどんな人なのか、これまでにどのような発言をしてきたのかをあまり知らない人におすすめできる、バフェット本のガイド的な良書でした。

逆に、バフェットについて詳しい人にとっては、やや薄味かもしれません。

そのような方には、公認伝記の『スノーボール』の方が良いかも。

まとめ

この記事では、桑原晃弥さんの著書である『ウォーレン・バフェットの「仕事と人生を豊かにする8つの哲学」 資産10兆円の投資家は世界をどう見ているのか』の概要と感想をご紹介しました。

バフェットさんの投資哲学は原理原則がしっかりしているので、普段の生活を過ごす上でも役立つことが多そうだなと感じました。

私も自分だけの軸をしっかり決めて、日々を前向きに過ごしていこうと思います。