この記事は『Microsoft Wordを開発した伝説のプログラマーが発見した「やりたいことの見つけ方」がすごい!』についての書評です。
『Microsoft Wordを開発した伝説のプログラマーが発見した「やりたいことの見つけ方」がすごい!』は、リチャード・ブロディさんの著書。
2020年に文響社から出版されました。
自分が「本当にやりたいこと」を見つけるための実践的なワークを教えてくれる本です。

本の3行紹介
あの「Word」を作った元マイクロソフトエンジニアによる自己啓発本。
「人生の目的」を見つけるための考え方や具体的なワークを教えてくれます。
万人受けする本ではありませんが、実践的なワークに抵抗がない方にはおすすめできる本です。
- はじめに マイクロソフトを辞めました
- 第一部 人生
- 第二部 真実と信用
- 第三部 自由
- 第四部 幸福の追求
- 第五部 人生の目的
- 第六部 コミット
個人的な3つの学び
本書を読んで得た、個人的な学びポイントを3つまとめます。
「できない」と感じたら、自分の本心を掘り下げるチャンス!
難しい問題に直面すると、思わず「自分にはできないよ……」と呟いてしまいますよね。
ですが、筆者からすると、このような状態は自分を深掘りするチャンスだそうです。
筆者のリチャード・ブロディさんは「『できない』っていうのは本当のところはどういうことなんだろうか?」と、一度立ち止まって考えてみてほしい、と述べています。
なぜなら、「できない」というのは「今の自分の優先順位に照らして、あまり重要ではない」ということをお行儀よく言い換えたに過ぎないからだそうです。
ちょっと厳しい意見のようにも感じますが、ちょっと分かる気もします。
私も、「〇〇なんてできないよ」と思うときがありますが、そういうときって割と「できなくてもそんなに困らない」ときが多いんですよね。
自分の中で差し迫ってないと言いますか、重要度が低いと言いますか。
結局のところ、やらないための言い訳をしているのかもしれません……。
そんなとき、リチャード・ブロディさんは、自分にもっと素直になって深掘りすることをおすすめしています。
「できない」と口にする代わりに、本心を率直に述べたり、できない理由を掘り下げるなりすれば、「自分の人生にとって何よりも大切なこと」がなんなのか分かってくるのだそうです。
「できない」と言ってしまうのは、何かに怯えているせいかもしれませんし、本当は別のことに時間を使いたいのかもしれません。
いずれにせよ、「できない」と言ってそこで立ち止まってしまうのはもったいない、ということですよね。
筆者の語り口調も相まって、何だか自分に直接言われているような気になってしまいました。
私ももっと色々頑張らないといけないですね。
先延ばしの3つの害悪
筆者のリチャード・ブロディさんは、先延ばしすることには3つの害悪があると述べています。
- いつまでも、やりたいものがやり残したままになる
- 首に重りを吊り下げているかのような感覚になり、不快な思いをする
- ストレスを感じたり、気力が削がれたりする。結果、自分にとって大切なことに目を向ける余裕がなくなる
これは確かにその通りだなと思いました。
私も先延ばしにしがちなタイプで、その都度、余計なストレスを抱えて苦しんでいる気がします。
そうなると、自分が本当にやりたいことをやる余裕も無くなってくるんですよね…。
先延ばしにしてもいいことはほとんどないので、これからは面倒なことはさっさと終わらせてしまおうと思います。
「目標」ではなく、「目的」を追求しよう
筆者のリチャード・ブロディさんは、「目標」ではなく、「目的」を意識して行動しようと述べています。
なぜなら、「目標」には終わりがありますが、「目的」には終わりがないからです。
「人生の目的」を追求して行動していると自尊心が高まりやすいですし、自尊心が高まれば確固たる自分軸ができるので、もはや他人から認めてもらう必要もなくなります。
むしろ、その方が人から認めてもらいやすくなるかもしれません。
人に嫌われて行動できなくなるよりも、自分の人生の目的のために行動して、自分で自分を認めてあげたほうが、より良い人生になるのだ、とのことでした。
大リーグの大谷選手のように、自分の夢や目的のために直向きに努力している人って、なんだかとてもかっこいいですよね。
周りの人にどう思われるかよりも、まずは自分の人生の目的のために行動を始めていきたいものです。
感想
人生でやりたいことを見つけるための考え方のコツや具体的ワークを解説した本でした。
「人生の目的」は他人の事例や意見から探してくるのではなく、自分の根源にある思いを汲み取って自分自身の中から見つけ出さなくてはならない、といったお話があり、「確かにそうかもなぁ」と自分自身を振り返るきっかけになったと思います。
ワークも実際にやってみたのですが、割と自分の気持ちを整理することができたので良かったです。
自分のやりたいことが何なのか迷っている人には、本書のワークが参考になるでしょう。
一方で、筆者の思いや経験が強く出ている本なので、科学的に「やりたいこと」を見つけたい方には合わないかもしれません。
こういった「やりたいことの見つけ方」に関する本は、著者との相性が一番大事だと思うので、ご自身の状況や価値観に合わせて、読むかどうかを決めると良いかなと思いました。
まとめ
この記事では、リチャード・ブロディさんの著書である『Microsoft Wordを開発した伝説のプログラマーが発見した「やりたいことの見つけ方」がすごい!』の概要と感想をご紹介しました。
筆者の熱い思いがひしひしと伝わってくる本で、「自分が何をしたいのか」という点についてイメージを具体化することができました。
人によっては文体に向き不向きがあるかもしれませんが、それを抜きにしても、実践的なワークはとても優秀だと思います。
「とにかく手を動かして整理したいんだ!」という方には特におすすめの書籍だなと思いました。
ご自身の「やりたいこと」を見つけるためにも、まずは本書のワークから始めてみるのも良いかもしれません。
