この記事は『結局、人生はアウトプットで決まる』についての書評です。
『結局、人生はアウトプットで決まる』は、中島聡さんの著書。
2018年に実務教育出版から出版されました。
マイクロソフトの伝説と呼ばれたプログラマーによる、AI時代を生き抜くためのセルフブランディング術について解説された良書です。

本の3行紹介
Windows95を作った伝説のプログラマーである中島聡さんの著書。
アウトプットのやり方からテーマの探し方、さらにはおすすめの文章術の本なども紹介されています。
ネット上でアウトプットする際に気をつけるべき点も解説されているので、アウトプット初級者におすすめの本です。
- chapter1 結局、アウトプットが最強の武器である
- chapter2 すべては「書く」ことから始まる
- chapter3 「書く」を深めて自分をプロデュースする
- chapter4 「話す」アウトプットで相手を一気にファンにする
- chapter5 「話す」を深めて自分の価値を最大化する
- chapter6 みんなが一番知りたい「続ける」技術
個人的な3つの学び
本書を読んで得た、個人的な学びポイントを3つまとめます。
アウトプットが最強の情報収集
中島さんにとって、アウトプットは最強の情報収集手段でもあります。
なぜなら、アウトプットを続けることで情報に対する感度が上がるだけではなく、記事を書く過程で調べることで自然と情報が集まってくるからです。
立派な文章を書いている方でも、最初から何もかも知っているわけでは決してありませんし、必要に応じて調べながら書いていたりします。
インプットとアウトプットは車の両輪。
アウトプットするためにインプットをし、十分にインプットするからこそ、きちんとアウトプットできるのです。
何でも良いので、自分の好きなこと・興味のあることについて継続的に発進することで、知識が蓄えられ、自分のコメントにも深みが出てくるものだと、中島さんは述べていました。
あなたのアウトプットが続かないたった一つの理由
中島さん曰く、アウトプットが続かない理由は、そもそも「テーマがあなたにとって魅力的ではないから」とのこと。
「プログラミングスクールが流行っていて儲かりそうだし、とりあえずプログラミングについて調べて記事にまとめるか!」といった程度では、残念ながら現在のネット上では通用しません。
似たような競合はあちこちに存在しますし、なにより本当にプログラミングが好きな人たちと比べると、熱量の部分で圧倒的な差ができてしまいます。
差ができると成果も出なくなるので、結果的に面白くなく、気づけばやめてしまうことになるでしょう。
何事もそうですが、「〇〇をしたい!」という強い目的意識があることで、勉強や執筆に身が入り、継続することにつながるのです。
中島さんは、「アウトプットでも同じで、無理に習慣化したり、毎日同じ時間にアウトプットしようとするなど、形から入ってもうまくいかない」と述べています。
そこで重要になってくるのが、自分にとって魅力的なテーマを選ぶことなのです。
魅力的なテーマ選びのコツ
継続してアウトプットするには魅力的なテーマ選びが重要、とのことですが、それではどのようにして「自分にとって魅力的かどうか」を判断すれば良いのでしょうか?
中島さんのおすすめは、いろいろと小さくアウトプットしてみること、だそうです。
試しにアウトプットしてみて、そのテーマがつまらなければ、今後も続く可能性は低いでしょう。
もしも3日坊主になってしまったとしても、それはあなたが悪いのではなく、テーマ選びが良くなかっただけなのです。
逆に、そのテーマが好きで好きでたまらなくて、誰に言われずとも自然とアウトプットしてしまうようなものであれば、それがあなたにとって魅力的なテーマ、ということ。
中島さんは、そういったテーマに出会うためにも、気になるものには積極的に手を出した方が良い、としています。
私自身もいろいろ迷走したものの、いまでは「古典や歴史」をテーマにして、noteで日々発信を続けています。
それもこれも、中島さんの教えに従ったからです。
自分が好きなものだと、取り組むのにそんなに抵抗を感じないんですよね。
これからアウトプットを長く続けていこうと思っているのであれば、向き合うハードルが低いかどうか、というのは特に重要になってくると思います。
感想
元マイクロソフトの著名エンジニアである中島さんの本ですが、内容はエンジニア以外の人にもとても有益なものだと思います。
私自身も、一ブロガーとして、この本から多くのことを学びました。
上で紹介した内容以外にも学びが多くあり、特に「良いプレゼン」に関する解説は一見の価値ありです。
TEDに登壇した際の経験談を踏まえつつ、「伝えたいこと」を「伝えたい相手」に伝える方法を説明しているのですが、これは日々の会議やコミュニケーションにも活かせるものだと思いました。
私も会社の勉強会でスライドを用意して喋ったことがありますが、その前に読んでおけばよかったと後悔したくらいです。
ブログ等へのアウトプットだけではなく、プレゼン等の参考にもなる良本でした。
中島さんはブログだけではなく、メルマガ等も発行されているので、そちらもアウトプットの参考にしたいなと思います。
まとめ
この記事では、中島聡さんの著書である『結局、人生はアウトプットで決まる』の概要と感想をご紹介しました。
中島さんは、ご自身のアウトプットがきっかけで大きなチャンスを得たそうです。
現代は誰もが気軽にアウトプットできる世界なので、中島さんのころよりも、アウトプットのハードルは低いでしょう。
アウトプットする際には、「何を書こうかな?」とか「変なコメントが来たら嫌だな」とか、いろいろ考えてしまうと思いますが、本書にはテーマ選びから炎上対策まで、アウトプットに関する幅広い内容が記載されています。
一つ一つが中島さんの実体験をベースにした実践的なものなので、アウトプットに悩んでいる人はぜひ一読してほしいです。
アウトプットを続けることで得られるメリットは計り知れないので、まずは本書から一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
