この記事は『人生を変えるモーニングメソッド : 朝時間が自分に革命をおこす』についての書評です。
『人生を変えるモーニングメソッド』は、朝活人気に火をつけたといっても過言ではない、ハル・エルロッドさんの著書。
2017年に大和書房から出版されました。
朝活こと、モーニングメソッドがなぜ有効なのか、どのように導入すれば良いのかを丁寧に解説してくれています。
- 今年こそ何かやりたい!と思っている方
- 朝の時間を有効活用する方法を知りたい方
- 残業ばかりで自己投資の時間が不足していると感じている方
本記事が、良書との素敵な出会いのきっかけになれば幸いです。
本の簡単な紹介
本書は、モーニングメソッドを世に広めたハル・エルロッドさんによる著書。
ハル・エルロッドさんは20歳のときにトラック事故に巻き込まれ、6分間の心肺停止と11箇所にも及ぶ骨折を負い、脳にも損傷を受けました。
医者からは修復不可能と言われていたハル・エルロッドさんですが、モーニングメソッドと出会ったことでリハビリに成功し、ついにはウルトラマラソンを完走できるほどに回復したのです。
現在ではご自身の経験を活かして、スピーカーとして各地で活動されているそうです。
本書の前半ではそのときのお話が詳細に描かれており、ハル・エルロッドさんが復活するまでのストーリーはなかなかグッとくるものがあると思います。
後半ではモーニングメソッドの解説やおすすめの取り組み方などを紹介してくれており、読んだあとにすぐ実践できる良書です。
この本を読んだ理由
仕事で残業が多く、自分のための時間が取れていないと感じ、何とか対策しないといけないなと思ったことがそもそものきっかけです。
夜の時間が自由にできないのなら、朝の時間を有効活用するしかないと思い、朝活関係の本を探していました。
実は、この本の前に別の朝活本を読んでみたのですが、あんまり役に立たなかったんですよね……。
適当に選んだのは間違いでした。
そこで今度こそちゃんとした本を読もうと思い、AmazonやSNS等で評価の高い『人生を変えるモーニングメソッド』を購入した、というわけです。
今度は買って正解でした!
印象に残った箇所
特に印象に残ったのは、6章の「確実に人生を変える6つの習慣」です。
この章では、モーニングメソッドにおすすめの習慣を6つ紹介してくれています。
せっかくなので、著者おすすめの6つの習慣をご紹介します。
著者おすすめの6つの朝活習慣
1. サイレンス
瞑想や深呼吸をしたり、自身を振り返って身の回りのことに感謝したりする、静かな時間のこと。
沈黙の時間を持つと、ストレスが軽減されるだけではなく、集中力も高まります。
中でも、瞑想は特におすすめです。
医学的にも、以下のように身体に良い影響を与えることが明らかとなっているからです。
- 代謝や血圧、脳や身体機能の向上
- ストレスや痛みの軽減
- 寝つきや集中力の向上
2. アファメーション
理想とする自分の姿を声に出し、肯定的な自己暗示をかけること。
もしかしたら、ヨガにおけるサンカルパに近いかもしれません。
一種の自己暗示ですが、ボクシング世界チャンピオンのモハメド・アリもアファメーションの効果を実感しているそうです。
「アファメーションを繰り返すことが信念につながる。信念が深い確信になると、物事が実現し始める」
モハメド・アリ
アファメーションは毎日繰り返し唱えることが大事。
声に出すのが恥ずかしい人は、文字に書き起こして身近なところに貼るのでも大丈夫です。
常に目に入るところに置くと、自分が目標とする心構えに近づきやすくなるとのこと。
一年の目標を紙に書いて貼り出すのと一緒ですね。
アファメーションに関して、もっと詳しく知りたい方は、ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』をご覧くださいませ。
3. イメージング
想像力を使って、具体的な行動や結果を心の中でイメージすること。
なりたい姿を具体的にイメージすればするほど効果が高くなります。
アファメーションの直後に、静かな環境で行うと吉。
4. エクササイズ
その名の通り、軽めの運動のこと。
散歩やジョギングでも良いですが、著者はヨガをおすすめしています。
ヨガといってもお家でできるもので大丈夫です。
YouTubeで「朝ヨガ」と検索すると色々出てくるので、自分にとって都合の良い時間のものを探しておくと便利だと思います。
ちなみに私は5分や15分の朝ヨガをやってます。
いや、自分はもっと動きたいんだ!という方には朝散歩がおすすめ。
朝から日光を浴びることで体内時計がリセットされますし、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンも分泌されるので、非常に健康に良いです。
自律神経も整いますしね。
朝散歩の優秀さについては、樺沢紫苑さんの『今日がもっと楽しくなる行動最適化大全』をご覧ください。
5. リーディング
読書は学びになるだけではなく、ストレス解消効果もあり、健康にも良いです。
「読書は、身体にとっての「エクササイズ」、魂にとっての「祈り」と同じものを心に与えてくれる。読んだ本が自分自身になるのだ」
マシュー・ケリー
また、毎日10分だけでも本を読む時間を取ることができれば、1ヶ月で300分、つまり5時間読書することになります。
5時間あれば1~2冊は読めそうですよね。
隙間時間に教養を身につけつつ、心の健康も保つことができるので、朝の習慣に読書はおすすめです。
6. ライティング
ジャーナリングや書く瞑想と呼ばれているもの。
5~10分を使って、日記やノートに頭の中身を書き出すのがおすすめです。
思考をクリアにすることでひらめきが生まれやすくなりますし、あとで振り返るときの役にも立ちます。
ちなみに、著者は日記に以下の内容を書いているとのこと。
- 感謝していること
- 達成できたこと
- 今後改善したい項目の整理
- 改善するための具体的な行動の計画
- 今日の出来事のまとめ
著者のおすすめのスケジュール(60分バージョン)
最後に、著者おすすめのモーニングメソッドの組み合わせをご紹介します。
- サイレンス(5分)
- アファメーション(5分)
- イメージング(5分)
- リーディング(20分)
- ライティング(5分)
- エクササイズ(20分)
これで60分ですね。
ちなみに私は、上記の組み合わせを少し調整して、以下のような45分バージョンでやってます。
- サイレンス(5分)
- ライティング(5分)
- リーディング(20分)
- エクササイズ(15分)
最初に5分間瞑想を行い、心と頭をリセットしてから日記を書きます。
日記には昨日のことや今感じていることなど、取り止めのないことを徒然なるままに書き殴っている感じです。
書き終わったらゆっくりと読書。
そして最後に朝ヨガをして身体を目覚めさせる、という流れです。
自分の都合に合わせて柔軟に変更できるのが良いところですよね。
感じたこと・考えたこと
朝活を一躍有名にした原点ともいうべき本だと思いました。
本書の前半は朝活の素晴らしさを伝えるための部分なので、モーニングメソッドについて知りたいだけの場合は6章から読んでも大丈夫です。
ですが、お時間のある方は前半にもぜひ目を通して欲しいです。
20歳のときに交通事故に遭い脳を損傷、医者から二度と歩けないと言われた筆者が奇跡の復活を遂げるストーリーには、勇気と前向きな力を頂けます。
モーニングメソッドに取り組めば、私も「なりたい自分」に近づけるのではないかと前向きになれる良書でした。
ここで学んだモーニングメソッドの方法を自分なりにアレンジして、今の生活に組み込んでいこうと思います。
まとめ
本書は朝活の大きな可能性を感じさせてくれる良書です。
1時間で実行する際の組み合わせや取り組み内容も提示してくれているので、読んだ次の日の朝からすぐに実践できるところが良いポイント。
「1時間も取れないよ」という人には、超短縮で6分バージョンの例もあるのでご安心ください。
それほど厚い本ではなく、内容も分かりやすいので、忙しい社会人でもサクッと読むことができるはず。
「今年こそ何かやりたい!」と考えている人にこそ、まずは手に取っていただきたい本でした。